障害者の中に「障害」を言い訳にし、行動できない人を見かけます。聴覚障害者もそんな人がおられます。聴覚障害者の私もそうでした。
しかし、今では、全くそう思いません。むしろ、楽しく積み上げています。「耳が聞こえない」を言い訳にし、行動できなかった私が、どうやって行動できるようになったのか。経緯も含めて公開します。
ご参考していただけると嬉しいです。
本題に入る前に一つだけ、聴覚障害者の読者のあなたに質問したい。
「障害のせい」「耳のせい」は誰が決めましたか?誰が決めたのであれば、そう決めた理由は何ですか?自分が決めたのであれば、なぜ決めたのですか?
答えは聴覚障害者の読者のあなたしかない。今の質問を頭に入れたうえで読んでほしいです。
それが聴覚障害者の私からのお願いです。もちろん、頭に入れず、そのまま読んでいただいても構いませんが、効果は見込めないかもしれません。
さて、本題です。
目次
「耳のせい」「障害のせい」はただの妄想だった!?
ブッダの言葉があります。
「人は自らの心を整えず、あれこれと判断して、心を失っている。あちこちに目をやって、いったい何の役に立つだろう。自己にこだわる意識を抑え、人の評価を追いかけずに、自らの心の内をよく見るがよい。
ーーー長老クマーブッダの修行仲間の言葉 テーラガーター -----
反応しない練習 P69より引用
要は、私たちは「判断」によって生きています。しかし、「判断」が自分を苦しめてしまう場合があります。
「障害だから」「耳が悪いから」は、判断に過ぎないのです。むしろ、妄想です。
簡単に言えば、心の反応です。
例えば、行き詰ったとき、「耳が悪いから」「障害だから」と考えてしまう。それは心が反応しているだけです。
そこまで読んで、気づいた方がいると思うのですが、そこで私たちがやらなければならないことは、「ムダな反応」しないことです。要は「反応しなければよい」です。
ブッダの考え方の基本としては「まず、理解すること」です。
何に対して理解するのか?それは、自分自身の心です。
人間は7つの欲求があります。
- 生存欲(生きたい)
- 睡眠欲(眠りたい)
- 食欲(食べたい)
- 性欲(交わりたい)
- 怠惰欲(ラクをしたい)
- 感楽欲(音やビジュアルな感覚の快楽を味わいたい)
- 承認欲(認められたい)
では、先ほど、行き詰ったとき、「障害のせい」「耳のせい」だと考えていると供述しましたが、裏は⑦の承認欲ではないでしょうか?
要は、認められたいから頑張ろうと努力したのに、結局できないから、自分に対する怒りとして、「耳のせい」だからなど言い聞かせる。
先ほど供述した、ブッダの考え方の基本としては「まず、理解すること」です、とありますが、「この不満は、承認欲の不満なのだ」と考えるのです。
言い換えれば、「ある」ものは「ある」と、まず理解することです。
では、実際にやってみてください。
聴覚障害者の読者のあなたに、何か不満を抱えていたら、1分ほど目を閉じて、「この不満は、承認欲の不満だ」と、繰り返して自分に言い聞かせてください。
スーッと心が軽くなりませんでしたか?
これが、「耳のせい」「障害のせい」の、正体です。
ここまで読んでも理解できない方へ(理解できた方は飛ばしても構いません)
聴覚障害者の読者のあなた、人に本気で怒ったことは1度あると思います。その時の心はどんな状態だったか覚えていますか。
おそらく「自分の期待とは違った結果になった」のではないでしょうか。
深く見ていけば、「不満・不快」を感じたからだと言えます。もう一回深掘りすると、「相手に求めすぎた」と考えられるのではないでしょうか。
プロセスとしては以下の通りになります。
「相手に求めすぎる」→「期待と違う結果になった」→「怒り」
でも、本来、自分自身も怒りたくないのではないでしょうか。
そんな経験はあると思います。
対処方法としては、「相手に求めすぎてないか」を常に自問自答することです。
では、怒ってしまったら、難しいかもしれませんが、「怒っている」と理解しましょう。
だったら、「放っておいたらいいやん!!」と思うかもしれません。放っておかないほうがいいです。
放っておくと怒りが徐々に蓄積されていき、怒りっぽくになっていきます。
だからこそ、自分の心の状態をよく見て、理解することが大事です。
ブッダの考え方と作業の関係
ブッダの考え方を理解していただいたかと思います。理解したうえで、次、作業についてのお話をします。
私が聞いた、あるお話です。
4児の父であり、本業・子育てが多忙でした。しかし、夢は外資系企業に転職することでした。そのために英語の勉強が必要。英語レベルは高校まで学んだ程度だったらしいです。それでも、夢は諦めませんでした。
何をしたかいうと、朝早く起きて、子供たちが起きるまで英語の勉強、通勤電車も勉強、休憩時間も勉強、子供が寝た後も勉強。
それを6年続けた結果、外資系企業転職成功し、年収も上がりました。
なぜ4児子育て、残業が多い本業の中で、夢がかなえたのか?
作業量を積み上げてきたからです。「自分は4人の子供、本業での残業が多い」とは一切考えなかったそうです。むしろ、そう考える時間がないほどでした。
ブッダの考え方と照らし合わせるなら、「自分は自分」と考えていたでしょう。先ほど、紹介した通り、「障害のせい」「耳のせい」は妄想だった、とあるように、「自分は4人の子供、本業での残業が多い」は妄想だと気付いた可能性もあります。
要は、「自分は4人の子供、本業での残業が多い」という妄想(判断)に反応してたら、「忙しい」を理由にし、夢を諦めていた可能性も考えられます。
妄想(判断)にとらわれず、「自分は自分」「作業をこなしてやる」という気持ちで取り組めたでしょう。
聴覚障害者の読者のあなたもできます。ブッダの考え方をぜひ取り入れて、前へと進んでいきましょう!
自分の物事に集中する方法
周りに理解がないなどで「自分はダメだと思われている」「耳が聞こえない自分のことどう思っているのか」など気にしている方がたくさんいます。
ブッダとしての考え方は「自分の物事」は他人の目、周りがやっていること、とは関係がありません。ブッダとしては「正しい努力」とは「外の世界」を忘れて、「自分の物事」にっ集中することです。
集中ができる方法があります。
以下のステップを必ず行ってください。
STEP1 目を閉じる
私たちは外の世界に「気にしすぎ」です。ということは、目を閉じて、いったん「外の世界」と切ります。
心とは、「何か触れたら必ず反応する」ようにできています。人を見かけたら反応、外に出歩くと何か反応する。色んな雑念が溜まっていきます。
だとすると、最初から「外を見ない」「人を見ない」ように、目を閉じるのが最善の方法です。
まず、目を閉じてください。
STEP2 ムダな反応をリセットする
目を閉じたら自分の心の状態を見てください。
すると、モヤモヤしたものが漂ってきませんか?
どんな状態でも、それを認めましょう。先ほど供述したとおり、「ある」ものは「ある」と、まず理解することです、とありますが、それと同じです。
「頭の中はこんな状態である」と、最低30秒は観察しましょう。心が落ち着かないときはタイマーで15分など設けておきましょう。
すると、心が浄化され、落ち着いてきます。ムダな反応がリセットされていきます。
STEP3 目を開いて作業に取り組む
大事なのは、目を開いたらすぐ取り掛かることです。目を開いたのに、ボーっとして何もしなかったらもったいないです。
反応をリセットしたら、勢いをつけて作業に取り組みましょう。
そのうち、集中力が落ちてきますが、STEP1から始めていきましょう!
様々な反応に取られていて、作業や家事などに集中ができないとき役に立つ方法なので、ぜひやってみましょう!
私が参考した書籍はこちらです。
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まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「耳のせい」「障害のせい」はただの妄想だとびっくりしたのではないでしょうか。
聴覚障害者の私もブッダの考え方を学んだときも、びっくりしました。考え方を学んだおかげで、人生が変わったと言っても過言ではありません。
ブッダの基本的な考え方として「まず、理解すること」です。言い換えれば、「ある」ものは「ある」と理解しましょう!
補足ですが、相手を理解すれば、怒ることはないでしょう。
それと同じ考えです。
先ほど、4児父の親が外資系転職し、年収も上がったという話があるように、ブッダの考え方を照らし合わせても、そう言える可能性があります。
聴覚障害者の読者のあなたが抱えている悩みも同じことが言えます。ぜひ、実践してみましょう!
他人の目など気にして集中ができないときは、いったん目を閉じて、心をリセットしていきましょう!
大事なのは、凡人は作業を積み重ねるのみです。
お互い頑張っていきましょう!