- 聴覚障がい者支援の仕事は何あるのか知りたい
- 聴覚障がい者の生活や仕事のサポートしたい
- 聴覚障がい者と接するのが好き
という方に向けて、聴覚障がい者支援の仕事、サポートできることを記事にしてみました。
某聴覚障がい者協会主催の勉強会、手話関係イベントなど参加していろいろと学んできた聴覚障がい者の私が「聴覚障がい者支援の仕事、サポートできることリスト」を作ってみました。
聴覚障がい者支援の仕事は何あるのか、サポートできることは何かを知りたい方はぜひ当記事で読んでみましょう!
(注意)当記事は仕事やサポートできることを紹介していますが、斡旋はしていません。そこは誤解なきようお願いいたします。
また、聴覚障がい者の私は今でも色々と手話関係の勉強会やイベントなどに参加して勉強させてもらっていますが、間違いや情報が古かったりする場合があります。その場合、お問合せなどよりお手数をおかけしますが、教えてください。
目次
聴覚障がい者支援の主な仕事
手話通訳
「手話通訳」は1回聞いたことがあるのではないでしょうか。
通訳者が聴覚障がい者と健聴者の間に立ち、コミュニケーションの支援をします。
ただ、ひとつ注意点があります。通訳者は守秘義務があります。
ただ、そこで問題点があります。全国の若い聴覚障がい者の方々が集まって、6つほどの研究分科会があり、聴覚障がい者の私は「労働」の分科会に出席させてもらいました。
その時、手話通訳のお話になって、健聴者の通訳者の方でこんな意見がありました。
「聴覚障がい者と医師の間に立って通訳したことがあり、医師の言うことがおかしいと感じた。でも、通訳者は守秘義務があって、誰にも相談できないのが悔しいし、つらい」
とのことでした。
守秘義務の部分で討論し合って、「健聴者の言うことがおかしいと感じたら、相談できるようにするのはどうか」など意見を出し合いました。
話が逸れていましたが、守秘義務があることを頭に入れていただきたいです。
要約筆記
要約筆記とは、相手のお話を要約して聴覚障がい者に伝える手段になります。ノートに書いて見せる「ノートテイク」、パソコンで要約する「OHP」のふたつがあります。
OHPとはスクリーンに文字を映し出す方法です。以下の画像の横にある文字を映している部分です。
要約筆記はじめて講座〜富士川ふれあいホール〜 – 要約筆記サークル OHPふじ (goo.ne.jp)より引用
「要約筆記って、相手のお話を全て書かないといけないの?」と思うかもしれません。聴覚障がい者の私も初めはそう思いました。しかし、要約筆記の方にお話を聞くと全て書いていないとのことでした。
例えば、「今から第38回全国ろうあ者大会の開会式を始めます。みなさん着席してください」という司会の言葉があったら、要約筆記は
「今から開会式を始めます。みなさん着席してください」
という風に要約しているそうです!
長い文章をどう短くするか大事だそうです。
要約筆記者になるためには、まず要約筆記者養成講習会を受ける必要があります。その後、全国統一要約筆記者認定試験を受け、合格すると晴れて要約筆記者になれます。
要約筆記者養成講習会は各都道府県でやっているので、各自で調べて興味があれば、申込してみてください。
聴覚障がい者のサポート
ここでは、読者のあなたができる聴覚障がい者へのサポートを紹介します。
サポートのお話に入る前に頭に入れていただきたいのが、聴覚障がい者が一番困っているのはコミュニケーションです。
日常生活において耳が聞こえない人が困ることには、さまざまなケースがあります。
耳が聞こえない人の悩みは気付きにくく、何で困っているのかわからないことがあるのも事実です。
- 周囲の情報を得るのが難しい
- 生活音を聞き取れない
- 緊急時の対応が難しい
- コミュニケーションをとるのが難しい
- 外見からは気付いてもらえない
5つの困っていることを書いてくれていますが、コミュニケーションで困るのがほとんどです。
つまり、聴覚障がい者に対する主なサポートはコミュニケーション支援です。手話通訳も要約筆記もそうです。
手話通訳も要約筆記も健聴者と聴覚障がい者の間に立ち、コミュニケーション支援する立場になっています。
手話通訳者、手話通訳士を目指したい方へ
手話初心者の方はまず、お近くの手話サークルへ行って、そこで手話を学んでいきましょう!
都道府県ごとの手話サークルがあるので、「〇〇県 〇〇市 手話サークル」を入力すると、たいていは地元の手話サークルが出てきます。
また、聴覚障がい者協会主催のイベントがあり、健聴者も参加できる催しもあるので、ぜひ参加して、聴覚障がい者と積極的に手話で会話していきましょう!
ただ、ひとつだけ注意してほしいのが、聴覚障がい者協会の賛助会員でなければ、基本的に聴覚障がい者協会主催イベント参加できません。手話通訳を目指すのであれば、入会がおすすめです!
また、手話通訳問題研究会があり、全国各地で活動やっているので、興味があれば、入会してみて、手話通訳の練習する機会があるので、そこで磨くこともできます!
全国手話通訳問題研究会はこちら
全国手話通訳問題研究会の支部活動のところで地元の手話通訳研究会の活動の様子が見れます。
手話通訳士について
手話通訳士は手話通訳の資格の中で最難関とされています。
聴覚障がい者の私が今まで手話の勉強している方々に手話で会話したり教えたりして手話通訳士まで登れた人、3人ほどみてきました。
手話通訳士まで登れた人の共通点は、手話講座などで学んだ知識はもちろん含めて、
聴覚障がい者とたくさん手話で話す
ことです。
たくさん話すというのは、手話サークルだけではなく、終わった後、晩ご飯へ行って、手話べりもしています。
また、健聴者が個人企画として、聴覚障がい者と健聴者の交流会を開催して、手話べりをする機会を作る人もおられました。
このように、手話サークルだけではなく、積極的に聴覚障がい者と手話で会話しにいくことです。
なぜなら、実際に手話を使わないと伸びないからです。
手話はスポーツと同じです。例えば、野球の技能の本を100冊読んで、知識だけが優秀になったとします。そこで、試合に参加したらどうなるでしょう?
100%打てません。なぜなら、体で覚えてないからです。たとえ、頭に相当の知識があってもです。
手話も同じです。知識だけが優秀だとしても、実際に使うとなると難しいです。
何度も言いますが、実際に手話を使って会話するのが上達への近道です。
要約筆記を目指したい方へ
先ほど供述したように、まず要約筆記者養成講習会を受ける必要があります。その後、全国統一要約筆記者認定試験を受け、合格すると晴れて要約筆記者になれます。
要約筆記者養成講習会は各都道府県でやっているので、各自で調べて興味があれば、申し込んでみましょう!
また長い文章をどう短くするか練習を重ねていくのもよいでしょう!
例えば、だらだらと長い文章を削ってみるのもいい練習になります。
要約力を高める方法
聴覚障がい者の私が実践した要約力を高める方法を紹介します。
x(元Twitter)は140文字制限になっているので、要約力を高める練習になります。
聴覚障がい者の私は文章の勉強を始める前では、だらだらと長い文章を書く癖がありました。x(元Twitter)を始めてから、文章が短く書けるようになったと実感しています。
要約筆記を目指す方はx(元Twitter)で140文字打つ練習すれば、自然と文章が短くなります。ただ、x(元Twitter)は拡散力が高く、いろんな人にあなたの投稿を見ます。
見られるのは苦手な方でも安心です。なぜなら投稿を非公開設定できるからです。
ただ、1つ注意点があります。「非公開」と書いていますが、投稿範囲の制限です。要するに、いろんな人に見られなくなりますが、見られるのはフォロワーのみになります。グループLINEのようなイメージで、信頼している友達の集まりの中で気軽に発信できるようなものです。
今もx(元Twitter)で発信し続けていますが、要約力を日々磨いているところです。
まとめ
この記事では、主に聴覚障がい者のサポートできる仕事を紹介させていただきました。繰り返しますが、斡旋はしておりません。そこは誤解なきようお願いします。
主な仕事としては、「手話通訳」「要約筆記」です。
それぞれ取得までのルートは違いますが、聴覚障がい者サポートの仕事であるのは変わりはありません。
聴覚障がい者をサポートするのが好きな方はぴったりの仕事だと思うので、ご興味があれば、ぜひご検討しましょう!