このサイトに訪問した健聴者の方は、小学校などで「聴覚障害者児と接することになったけど、どう対応したらいいかがわからない」「聴覚障害者の友人ができたけど、特性などを詳しく知りたい」「部下などに聴覚障害者が入ってきたけど、どう対応したらいいか、不安」などの考えをお持ちの方なのではないでしょうか。
人間は誰でも初めての出来事がやってくると戸惑います。聴覚障害者の私も、初めて健聴者の友人ができたときは戸惑いました。よくあるのがコミュニケーションのズレです。今では、ズレが減りました。なぜなら、健聴者との付き合いを積極的に参加してたからです。
要は、積極的に関わっていくことで特性などを学べます。ですが、ここでは、ある程度身につけてほしいので、聴覚障害者の私が、聴覚障害者の特性、対応方法を解説します。
勉強になっていただけると非常に幸いです。
目次
聴覚障害者に対するよくある勘違い
よくある勘違いが、「口話=聞こえる」です。
どういう意味かいうと、聴覚障害者でもペラペラと口話ができる人がいます。しかし、口話できる聴覚障害者の全ての人が「聞こえる」わけではありません。
そこが、聴覚障害者に対してよくある勘違いです。
確かに、健聴者は口話ができるので、聞こえるので、そういう思い込みがあると、聴覚障害者の私も、理解しています。
聴覚障害者の場合、聴覚に障害があるので、障害の程度は様々です。
聴覚障害者の私は、重度の聴覚障害なので、人口内耳(補聴器)を外している限り、全く聞こえません。「じゃあ、付けたら聞こえるやん?」と思うかもしれません。
ハッキリ言います。聞こえます。
ですが、音として、だけです。言葉を聞き取るのは難しい。要は、「音がある」と認識はできますが、「言葉」の認識は難しいです。
どうでしょうか?少しイメージできましたでしょうか?
同じことを繰り返しますが、障害の程度は様々です。私みたいに、人口内耳をつけたとしても、言葉は聞き取れないが、音は聞こえる人、言葉も音も聞き取れる人、様々です。
言葉も音も聞き取れるが、口話は難しい人。言葉も音も聞き取れるし、口話ができる人もいます。
まとめていうと、口話できる聴覚障害者全員が聞こえるわけではないこと。
あまり口話ができない聴覚障害者に対しての対応
基本的に筆談をお願いします。また、スマホのメモを使って、文字でのやり取りする方法もあります。
ただ、作業中にスマホ使用禁止のところが多いと思います。そんな時は、以下の電子ボードがおすすめです。
写真、右の電子ボード
この電子ボードは「書いて、消せます」
普段は紙で書いて、いっぱいになったら、捨てる、あるいは保管してた方が多いと思いますが、紙を一切使用する必要がありません。ペーパーレス化ができます。
この電子ボードは普段、カバンに入れています。また、仕事用にも会社のロッカーに保管しています。
使用例→病院、市役所、携帯ショップなど。
仕事でいうなら、先ほど供述しましたが、ペーパーレス化になるので、経費削減の貢献ができます。紙で書いた場合、処分するムダが生じます。
写真、左の電子ボード
この電子ボードは上記で紹介した電子ボードの小型版です。
サイズでいうなら、ふせんです。ワイシャツ、作業着などの胸ポケットをしまっておくことで、いざとなったとき、すぐ取り出せます。話が終わったら、サッと胸ポケットにしまっておくことができます。
ただ、上記で紹介した電子ボードより小型なので、文字数を気付かないといけないのですが、その分、要約力が鍛えられるメリットがあります。
特に仕事を早く進めるために「文を短く。わかりやすく。」が大事です。なので、その分、サッと出せて、文を短く、わかりやすく伝える練習にもなります。
聴覚障害者の私の使用用途は仕事です。基本的に報告する際に使います。
手話の勉強方法とは?
先ほど筆談のお話をしました。
できれば、手話を覚えたほうが、よりスムーズに会話ができます。また、覚えることで、手話を広めるのを貢献できたことになります。なので、聴覚障害者の私も非常に嬉しいです。
手話を学びたい方は以下の本がお勧めです。
本の内容の画像が以下の画像です。
少し見えづらいかもしれませんが、「意味」の手話を表しています。
横から見た、前から手話表現があります。また、「意味の手話」+「わからないの手話」を合体させると、「意味が分からないの手話」になります。さらに、似た手話表現も解説されていますので、頭に入りやすくなります。
また、YouTubeで、聴覚障害者の私が手話教育動画をしています。よかったら見てみてください。
リンクはこちら
手話を最短最速で上達できる方法とは
それは、
聴覚障害者、手話できる人と毎日会話
することです。
ただ、結婚している、お子様に聴覚障害者がいてる、など以外では、毎日会話するのが難しいです。
サークル、手話教室もやっていますが、決められた曜日、時間がありますので、基本的に週に1回しか勉強ができません。
そこで、zoomやLINEビデオを使って、手話で会話することができます。
特にzoomの場合、ビデオ通話しながら、チャットできる機能もついているので、わからないときなどで文字で質問も可能になっています。
また、職場などで聴覚障害者と毎日会える場合、休憩時間などを使って、手話を学ぶことができます。
私が就職体験した先で、手話で〇〇してた!
私が高校2年の時、お世話になった某会社のお話です。
200人中、6人ほどの聴覚障害者が働く会社でしたが、なんと!健聴者のほとんどが手話できるのではないか!?聴覚障害者を除く6人以外、150人ほどの健聴者は手話ができていました。
非常に驚きました。
当初のイメージでは、6人の聴覚障害者が働いてると、先生からの情報によって知ったのですが、健聴者は手話ではなく、口話してるというイメージがありました。もちろん、高校2年まで会社で就職体験したことがなかったので、会社のことは知らなったので、全員口話しているイメージが、当時の僕には強かった。
本当に楽しい職場でした。なぜ、200人もいる会社がほとんどの人が手話できるの?と聞くと、こんな回答がかえってきました。
会社内の手話サークル、僕たちで立ち上げたから
もう9年前の話で、今コロナで、今もやっているかどうかわかりませんが、毎週水曜日、昼休憩、手話サークルやっていました。当時の参加者は30人ほどでした。
先輩の話によると、6人で手話サークルを立ち上げ、最初は参加者5人ほどだそうです。手話の楽しさを発信続けた結果、平均で50人ほど参加しているそうです。
その6人を非常に尊敬しています。だから、聴覚障害者の私も、手話でやりとりしながら、休憩でも手話でお話もでき、非常に楽しく仕事ができました。
このように、手話があると、楽しく仕事ができます。聴覚障害者の笑顔にもなれます。
読者のあなたが、もし健聴者で「聴覚障害者の部下のためになんとかしてあげたい」と思っているのであれば、ぜひこの記事を見せて、聴覚障害者の部下に提案してみてください。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「口話できる=聞こえる」と限らない、とは意外だと感じた健聴者の方は多かったのではないでしょうか?
ただ、全ての聴覚障害者はそうだと限りません。私の場合、人口内耳をつけたら、音として聞こえますが、言葉はわかりません。聴覚障害の程度は人それぞれ違います。
手話に興味を持っていただけましたら、私も非常に嬉しいです。
ぜひ、一緒に手話を広めるのを貢献していきましょう!
もちろん、聴覚障害者自身が活動して、貢献する人が多くおられますが、消極的な人もおられます。
なので、この記事をきっかけに聴覚障害者への行動を促す、あるいは一緒に行動していきましょう!